西表島から南に約15kmほどの位置にある岩の島「仲の神島」
ここは海鳥の繁殖地として有名で、国の天然記念物に定められています。
上陸は許可がなければできませんが、船で近くまで行く事はできるので、
仲の神島まで行ければ海鳥達に会えると言うわけです…
仲の神島への行き方
とは言え、仲の神島に行くのは簡単ではありません。
僕たち一般人が仲の神島に鳥さんに会いに行くには、3つの方法があります。
- ダイビングツアーの船に相乗り
- 船をチャーター
- 探鳥ツアーに参加
ダイビングツアーの船に相乗りする
仲の神島周辺はダイビングスポットとしても有名で、ダイビングツアーはたくさんあります。
そこでツアー会社によっては、ダイビングするお客さんと相乗りする形で、仲の神島近くまで行く事ができます。
僕が検討した時は、相乗り料金1万円でした。
相乗り料金は、3つの方法の中では1番安く仲の神島へ行く事ができます。
ダイビングツアーのデメリット
相乗りのデメリットとしては…
- ダイビング客優先なので、探鳥の都合には合わせられない
- 仲の神島近くに行くのは、少しの間だけ
ダイビングツアーの相乗りをするには?
相乗り船を紹介!
僕が仲の神島に行きたいと、地元の方に相談した時に教えてもらったツアー会社をご紹介しておきます。
※当サイトとリンク先は一切関係ありません。ダイビングツアーを催行している会社に相談した時に、教えていただいた情報を共有しているだけです。相乗りできるかどうかは、それぞれのツアー業者にご相談ください。
船をチャーターする
仲の神島へ行く方法の2つ目は、船をチャーターする方法です。
船のチャーターは基本オーダーツアーになるので、仲の神島でじっくり探鳥できます!
ツアー会社の中には、船をチャーターできるプランもあるので、簡単に仲の神島まで行けるのがいいですね!
船をチャーターするデメリット
船をチャーターする方法のデメリットとしては…
- チャーター代金が高い!
船の種類やどこでチャーターするかにもよると思いますが…
今回、僕が利用したのは、4人で1人あたり45,000円でした。
つまり…もし1人でチャーターするなら、18万!
船をチャーターするのは、費用が高額になりがちなので、何人かで行った方が費用が抑えられますね。
船をチャーターできるツアー会社
西表島ツアーズ(+αあり)
西表島以外もある!
西表島だけじゃなく、石垣島や小浜島からのツアーサイトも運営されているツアー会社です。
船のチャーターは各島のサイトからできそうだったので、滞在する島に合わせて、船をチャーターできるポイントがオススメです!
ぷしぃぬしま
石垣島と小浜島から
石垣島と小浜島にお店があるツアー会社です。
ぷしぃぬしまのブログに、チャーター船で仲の神島まで行ったという記載があったので、紹介しています!
民宿宮良(小浜島)
小浜島
小浜島にある民宿宮良では、船をチャーターできるアクティビィティーも用意されています。
今回、民宿宮良の船をチャーターして仲の神島へ行くと言う方にお誘い頂いて、ご一緒させていただきました!
民宿宮良さんでの船のチャーター代金18万円(4人で1人あたり45,000円)でした。
※当サイトとリンク先は一切関係ありません。
仲の神島まで行けそうな船のチャータープランのあるツアー会社を調べた結果を共有しているだけとなります。ご利用者様で各サイトへ相談してみてください。
探鳥ツアーに参加
仲の神島は探鳥ツアーでもパッケージされていて、石垣島探鳥とセットになっていたりします。
ただ申し込むだけで面倒な手間もなく、仲の神島に行ける探鳥ツアーも選択肢の一つです。
探鳥ツアーは人数制限があり、早い者勝ちになってしまうので、行くと決めたらツアー会社から申し込みが始まるのをチェックしておきましょう!
仲の神島への探鳥ツアーを定期的に開催しているツアー会社を調べてみると…「西遊旅行」というサイトがヒットしました。
探鳥ツアーで仲の神島へ行こうと考えている方は、一度問い合わせてみてください。
※当サイトとリンク先は一切関係ありません。仲の神島でのツアーをした記載があったツアー会社を共有しているだけとなります。ツアーが開催予定かどうかは、ご利用者様で確認ください。
仲の神島の野鳥達と会ってきた!
仲の神島…一度は行ってみたい海鳥の聖地の一つ。
小浜島に1年ほど滞在していた時に、いつか行きたいと言っていたら、ご縁あって…
船をチャーターして仲の神島に行く予定だと言う方にお誘いいただき…
仲の神島に行ける事に!!
そして!!!
2024年7月9日、リュウキュウアカショウビンの声を聴きながら、小浜港へ向かう。
小浜港に着くと、横からの風が吹き、太陽もたまに顔を隠す。
横揺れする船を見ながら出発を待つ。
船はAXOPAR37と言う、3,000〜5,000万円の高級船だそう。
今回の参加者がみんな揃うまで、船の内部をちょっと観察。
そうこうしていると、みんなが揃って、ついに出発!!
小浜港がどんどん遠くなっていく…
今日はうねりがある方で…船がとまると横揺れが激しい。
ただ思っている以上に揺れが少なく、快適。
普段マリンアクティビィティーのガイドをしている方もいたのですが、この船は本当に凄いと言っていたので、凄かったんでしょう。
船はどんどん進み、西表島を並走し黒島を向かい側で眺める。
航路中に特に鳥さんがいる気配はなく…
エリグロアジサシが群れている景色が1ポイントだけ。
船長さんは、うねりの大きさを気にしていて、もしかしたら仲の神島に行けないかも…なんて言ってた。
そうなったら嫌だなぁなんて思いながら、船はたまに弾みながら、風をきる。
そろそろ西表島の先っぽというところで…
飛んでいくクロアジサシ!!!!
高まるテンション!!
その後もパラパラとクロアジサシが飛んでいき、船の近くまで来てくれる。
カメラを構えて撮影しようとするけれど、走行中の船は揺れが凄くて、ちょっと無理。
しかも、激しい揺れの中でファインダーを覗いていると、船酔いしそうだったので、無理はできず…
近くまで飛んできてくれるクロアジサシを眺めるだけの時間が続く…
仲の神島まで行けば、好きなだけ撮影できる!!と信じて、ただ我慢我慢。
すると、カツオドリも飛んできた!
おぉ!!カツオドリ!!!!
クロアジサシ、カツオドリ、カツオドリ、クロアジサシ、クロアジサシ…
仲の神島に近づくにつれて、どんどん海鳥が飛んでくる!
向かう先にはフタコブ盛り上がったように見える仲の神島が!!
そして、ついについに…
仲の神島!!!
9時前に出発して10時半に到着。
海鳥がいっぱい!
いっぱい!
空を見上げれば、海鳥が乱舞し…
下を見つめれば、彩度バツグンの青い海!エメラルドグリーンの海!圧倒的透明度!!
めちゃめちゃ青いorエメラルドグリーンなのに、めちゃめちゃ透き通ってる!!
これはダイビングの聖地と言われても間違いない!
この綺麗な海の色と一緒に海鳥達を撮りたい…!
この日はうねりがあったので、仲の神島周辺も船の揺れが激しめでした。
画角に鳥さんを収めるのも大変。
収めた瞬間にすぐにピントが合ってくれない。
…と初めての船上撮影に苦労しました。
一心不乱でカメラを鳥さんに向けていると、1羽のカツオドリがフワフワと飛んできて…
甲板にとまって、サービスしてくれ始めたんです!
カツオドリのサービスタイムを満喫した後は、また仲の神島に舞う海鳥達の撮影。
撮影…
撮影…
撮影…
これだけいると、仲の神島で会えたら超ラッキーなアカオネッタイチョウやシラオネッタイチョウなんて探しきれない…目が滑る滑る…
と思っていると、やたら白い子が飛んでいる!!
絶対ネッタイチョウではないけれど、他の子達とは雰囲気が違う!!
と撮影すると…
アオツラカツオドリ!
おぉ!会えた会えた!!
でも、カツオドリと違って海には出てこず、島の頂上を飛んでいるだけでした。
頂上は遠かったので…僕のカメラではこれが限界でした。
島の頂上にはカツオドリの白い雛もいて、ややこしいのだけど…
7月のこの時期の飛んでいる白いカツオドリは、カツオドリの雛にあらず…
すると、また白いカツオドリが頂上付近を飛んでいるではないですか!
またアオツラカツオドリだ!と写真に収めて、小さなモニターで確認すると…
アオツラカツオドリ!のような気もするけど、雰囲気が違う気もする。
太陽が真上で顔に影が落ちているので、わかりにくい。
帰ってからiPadで確認すると、アカアシカツオドリでした!
普段は動画撮影がメインなので、本当は動画を撮りたかったけれど…
船の揺れが激しすぎて、動画は厳しくて…
写真だけにしないと、写真も中途半端なものしか撮れなさそうだったので、動画は諦めました。
一心不乱にパシャパシャしたつもりでしたが、ファインダーを覗きすぎると、船酔いしそうになって…
ちょっと休み休み撮影していました。
船酔いにならないように撮影を続け…14時頃に帰る事となり…夢のような3時間半が終わりました。
帰りの航路では、クロアジサシとカツオドリが見送ってくれて…
遠くでアオツラカツオドリまで来てくれました!
まぁ…船は走っていたので、とても撮影できる揺れではなかったです。
はぁ…夢のような時間。
1日中いたかった。
日の出と日暮れの時間で撮影もできたら、より最高でしたね…!
- 酔い止めは飲んでおこう
- 動画が無理と思っても、とりあえず撮っておけば良かった
- とにかくたくさん撮ろう
- アオツラカツオドリやアカアシカツオドリは、島の頂上にいがちで、カツオドリみたいに近くまで来る事はなかった
- 船の揺れ+飛んでいる鳥さんの撮影は思った以上に大変
(僕の撮影機材:EOS R7とRF200−800mm F6.3-9)
仲の神島の野鳥達
まずは論文などで確認した仲の神島で会える可能性のある野鳥達をまとめてみました。
- セグロアジサシ(繁殖)
- マミジロアジサシ(繁殖)
- クロアジサシ(繁殖)
- ベニアジサシ
- エリグロアジサシ
- オオアジサシ
- カツオドリ(繁殖)
- アオツラカツオドリ
- アカアシカツオドリ(繁殖)
- アカオネッタイチョウ
- シラオネッタイチョウ
- オオグンカンドリ
- コグンカンドリ
- ヒメクロアジサシ
- オオミズナギドリ(繁殖)
- アナドリ(繁殖)
- アカアシヒレアシシギ
- トウゾクカモメ
- ズグロカモメ
- ウミスズメ(冬)
- カンムリウミスズメ(冬)
そして、今回の探鳥で実際に会えた海鳥達は以下の通りです!
今回の観察で確認できた鳥種(2024/07/09)
セグロアジサシ
撮影させてもらえたアジサシ類の中では、1番数が少なかったです。
マミジロアジサシ
飛んでいるアジサシ達を見て、セグロかマミジロか判断するのは難しいですよね…
とりあえず撮っておけば、セグロもマミジロもいい感じに撮影できているはず!
…と思ったんですが、結果は、ほとんどがマミジロアジサシでした。
クロアジサシ
クロアジサシに会えるかな?なんて心配は無用だったと思うくらいにたくさんいて、船の近くにもよく来てくれました。
カツオドリ
大きさも相まって、存在感バツグンでした!
好奇心旺盛な若い子だったのか、船の甲板にも降りてくれて…夢の時間を提供してくれました!
マミジロアジサシ、クロアジサシと並んで、数が多かったです。
アオツラカツオドリ
たまに島の頂上で飛んでいる姿を見かける程度でした。
仲の神島周辺では海に繰り出す姿を見かけなかったのに、帰りの船では1羽が海上を飛んでいく様子が観察されて…
もう少し島の周りで活発に行動して欲しかったです…
アカアシカツオドリ
昼頃になると、太陽が真上に来てしまうので、どうしても逆光気味。
特にアオツラカツオドリやアカアシカツオドリは、島の頂上で飛ぶので…遠いし逆光だしで、写真でもハッキリと姿が確認できない感じになっちゃいました。
それでもよーく見ると、顔の青みと赤み、若干足にも赤みがある事がわかったので、アカアシカツオドリと言うのがわかりました。
今回の探鳥では出現は、1回だけだった。(気付いたのが1回だけだったとも言いますが…)
クロサギ
アジサシ達に混じって、クロサギが1羽だけいました。
外洋の鳥さん達に混じるクロサギは、なんだか不思議な存在でした。
写真は撮れてなかったので、名前の紹介だけ…
仲の神島に行くなら…
今回、仲の神島に行ってみて、必要不必要だったものを共有しておきます。
- 酔い止め:効果があったかはわかりませんが、お守りとして飲んどけば、撮影にもっと集中できたかも
- 太陽対策品:帽子、首にタオル、薄い長袖長ズボンで、長時間の直射日光を防いでいたのは良かったです
- ズームレンズ:RF200−800mm F6.3-9しか持ってないのですが、ズームレンズだと幅広い状況に対応できて良かったです
- 焦点距離の短いレンズ:600mや800mで撮影できる瞬間はあまりありませんでした。船の揺れも相まって、撮影難易度が上がりまくり。100−400mmあたりと島の広く撮影できる広角レンズがあれば十分でした。広角レンズはスマホでも代用できるので、100−400あたり。画質にこだわるなら300mmF2.8がいいかもと他のカメラマンの方は言ってました
今回の撮影でも飛んでいる鳥さんは、200−300mmで撮影しています。
島で休んでいる鳥さんは400−700mmくらいでした。
(僕の撮影機材:EOS R7とRF200−800mm F6.3-9)
- 三脚:船の上で広げるスペースがない。船が揺れてるので不安定。海鳥の動きに対応しづらくなる。三脚が欲しい!とはならなかったので、無くても困らないと思います。
とは言え、船移動なので、心配ならカバンに入れるだけ入れておけば安心です。
今回の撮影機材
EOS R7とRF200−800mm F6.3-9で撮影できたカツオドリ達は、この記事のほぼ全ての画像となっているので、同じ機材で頑張っている方は参考にしてみてください。(唯一、カツオドリが甲板に降りた時だけ近すぎて、α6300の18−135mmで撮影しています。)
この記事が、仲の神島での探鳥に役に立てば幸いです。
ご覧いただき、ありがとうございました!
撮影機材されあれば、何とかなります!
記事を作成した人
SHOTA
Respect Animals… 20歳頃から、野鳥に惹かれて近所を散歩していたら、車に乗って鳥さんに会いに行ったり、鳥さんに会う為に海外に行くようなりました。初めて鳥さんを知った時の感動を皆さんと共有できたらと、野鳥の図鑑サイトを運営しています。 野鳥達に無理させない観察撮影を心がけたいので、基本スタンスは歩いていたら鳥さんが撮影させてくれたって出会いが1番です。
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